海外FX取引を行う際、追証リスクを回避する方法としてゼロカットシステムが注目を集めています。
この記事では、ゼロカットシステムの仕組みやロスカットとの違い、システムによるメリットとデメリット、利用に際しての注意点、そしてゼロカットシステムを採用している海外FX業者を一覧で紹介します。
目次
海外FXのゼロカットシステムとは?
ゼロカットシステムの仕組み
ゼロカットシステムは、外国為替取引(FX)において投資家が証拠金以上の損失を被ることを防ぐ仕組みです。
通常の取引では、マーケットの急激な変動によってポジションが大幅に損失が出た場合、投資家は証拠金以上の追加資金を用意する必要があります。
これを追証(おいしょう,追加保証金)と呼びます。
しかし、ゼロカットシステムを採用したFX業者の場合、口座残高がマイナスになった際に自動的に全てのポジションを決済して口座残高をゼロに戻します。
この自動強制決済の仕組みがあることで、トレーダーは追証リスクを負わなくて済むようになります。
ただし、ゼロカットシステムの提供条件や詳細は、業者によって異なることがありますので注意が必要です。
ゼロカットシステムとロスカットとの違い
ゼロカットシステムとロスカットは、どちらも外国為替取引(FX)におけるリスク管理手法ですが、その目的や機能に違いがあります。
ロスカットは、証拠金維持率が一定の水準(業者ごとに異なる)を下回った際に、自動的に最も損失の大きいポジションから順に強制的に決済する仕組みです。
ロスカットは、口座の資金がさらに減少することを防ぎ、投資家の資産を守る役割を果たします。
一方、ゼロカットシステムは、投資家が証拠金以上の損失を被ることを防ぐための仕組みです。
急な相場変動でロスカット処理が間に合わず口座残高がマイナスになった場合、システムが自動的に全てのポジションを決済して口座残高をゼロに戻します。
要するに、ゼロカットシステムは証拠金以上の損失を回避するための手法であり、ロスカットは口座残高が一定水準以下にならないよう損失を抑える手法です。
海外FXのゼロカットシステムによるメリット
証拠金以上の損失(追証リスク)を回避できる
ゼロカットシステムのもうひとつの大きなメリットは、証拠金以上の損失(追証リスク)を回避できることです。
外国為替取引(FX)では、市場の急激な変動が起こることがあり、ポジションが大幅な損失を出す可能性があります。
その結果、投資家は証拠金以上の損失を被ることがあり、追加資金(追証)を支払わなければなりません。
このような状況は、トレーダーにとって非常に大きなリスクとなるので、証拠金以上の損失を被ることがないのは大きなメリットと言えるでしょう。
リスク管理・資金管理が容易になる
ゼロカットシステムのメリットのひとつに、リスク管理および資金管理が容易になる点があります。
通常のFX取引では、市場の急激な変動によって大きな損失が発生し、証拠金以上の追加資金を提供しなければならない場合があります。
これは追証リスクと呼ばれ、投資家にとって大きな負担となります。
しかし、ゼロカットシステムを導入したFX業者では、投資家の口座残高がマイナスになった場合でも、自動的に全ポジションが決済され口座残高がゼロに戻ります。
そのため、投資家は証拠金以上の損失を被ることがなく、追証リスクを回避できます。
このシステムにより、取引時に証拠金額を上限としてリスクを把握しやすくなり、計画的な資金管理が可能になります。
また、市場変動による損失が予測可能な範囲に収まるため、ポートフォリオ全体のリスク管理も効果的に行えます。
特に、初心者投資家にとっては、損失を抑えることができるゼロカットシステムの恩恵は大きいと言えるでしょう。
海外FXにおけるゼロカットシステムのデメリット
過度なリスクテイクの可能性
ゼロカットシステムのデメリットの一つとして、過度なリスクテイクの可能性が挙げられます。
ゼロカットシステムは、証拠金以上の損失を被ることを防ぐ仕組みであるため、投資家は安心感を得ることができます。
しかし、この安心感が逆に投資家のリスク意識を低下させるため、過度なリスクを取ることを助長する場合があります。
例えば、ゼロカットシステムが導入されていることを理由に、投資家が通常よりも高いレバレッジを使用したり、適切なリスク管理を怠ったりすることが考えられます。
これにより、市場変動によって大きな損失が生じた場合、投資家の資金が急激に減少するリスクが高まります。
過度なリスクテイクは、資金管理が不十分になることやポートフォリオ全体のリスクバランスが崩れることにつながります。
そのため、ゼロカットシステムを利用する際には、リスク管理や資金管理を十分に行い、適切な取引環境を維持することが重要です。
悪質な業者も存在する
ゼロカットシステムのデメリットのもうひとつは、悪質な業者も存在することです。
一部のFX業者は、ゼロカットシステムを採用していると宣伝しておきながら、実際に大きな相場変動があった際に追証を請求することがあります。
これは投資家にとって大きなリスクとなり、信頼性の問題が生じます。
スイスフランショックの事例を挙げると、2015年にスイス中央銀行が金融政策を突如変更したことで、スイスフランが急激に上昇し、多くのFX投資家が大損を被りました。
このような状況下で、一部のFX業者はゼロカットシステムを適用せず、投資家に対して追証を請求した事例が存在します。
そのため、ゼロカットシステムを利用する際は、業者の信頼性や実績をしっかりと確認し、安全な取引環境を選ぶことが重要です。
海外FXでゼロカットシステムを利用する際の注意点
両建て取引は口座凍結の可能性がある
ゼロカットシステムを利用する際の注意点として、口座を分けた両建て取引が口座凍結の可能性があることを理解しておくことが重要です。
両建て取引とは、同じ通貨ペアに対して買いポジションと売りポジションを同時に持つ取引です。
これによりリスクを相殺することができると考えられるため、多くのトレーダーが利用しています。
ただし、同一口座内の両建て取引ではなく、口座を分けて両建て取引を行うことは不正行為になるので、口座凍結や利益取消しなどの措置を取ることがあります。
これは一つの口座はゼロカットにより証拠金以上の損失を出さない一方で、もう一つの口座は大きな利益を狙えることから、ゼロカットの仕組みを悪用している取引方法と認識されているためです。
そのため、ゼロカットシステムを利用する際は、FX業者の規約やポリシーを確認し、両建て取引に関するルールや制限に注意を払うことが重要です。
ゼロカットシステムを採用している海外FX業者一覧
XMTrading
XMTradingは、ゼロカットシステムを採用している人気の海外FX業者のひとつで、顧客満足度が高く多くのトレーダーから信頼されている点が特徴です。
最大レバレッジが1000倍まで設定されているので、初心者から上級者まで幅広いトレーダーに対応しています。
ゼロカットシステムも採用しているので、XMTradingでは証拠金以上の損失(追証リスク)を回避することができます。
これによりリスク管理・資金管理が容易になり、安心して取引を行うことが可能です。
TitanFX
TitanFXは、ゼロカットシステムを採用している信頼性の高い海外FX業者です。
最大レバレッジが500倍まで設定されているほか、ゼロカットシステムにより証拠金以上の損失(追証リスク)を心配することなく取引を行うことができます。
リスク管理・資金管理が容易になるので、安心してトレードを楽しむことが可能です。
スプレッド(手数料)が狭く約定力が高いブローカーなので、トレーダーに人気が高い特徴があります。
AXIORY
AXIORYは、ゼロカットシステムを採用している信頼できる海外FX業者のひとつです。
同社はベリーズに本社を置き、多くのトレーダーから好評を得ています。
なお、AXIORYでは最大レバレッジが400倍まで設定されており、初心者から経験豊富なトレーダーまで幅広く利用できます。
また、ゼロカットシステムも採用されているので、AXIORYの顧客は証拠金以上の損失(追証リスク)を回避し、リスク管理・資金管理が容易になります。
FXGT
FXGTは、キプロスに本社を置き多くの投資家から支持を受けているほか、ゼロカットシステムを採用している海外FX業者です。
最大レバレッジが1000倍まで設定されているので、レバレッジを効かせた取引が可能です。
また、ゼロカットシステムの導入により、FXGTの顧客は証拠金以上の損失を回避し、リスク管理・資金管理が容易になります。
口座開設ボーナスや入金ボーナスも充実しているので、初心者トレーダーにも人気がある海外FXのブローカーです。
HFM(旧HotForex)
HFM(旧HotForex)は、ゼロカットシステムを採用している海外FX業者です。
HFMでは最大レバレッジが1000倍まで設定されており、幅広い銘柄を取り扱っている特徴があります。
ゼロカットシステムが導入されているので、リスク管理・資金管理が容易になります。
ボーナスキャンペーン(口座開設・入金など)も実施しているので、初心者から中級・上級者のトレーダーまで利用している人気の高いブローカーです。
海外FX業者のゼロカットシステムとは?メリットとデメリットを徹底解説